慢性腎不全で逝ってしまった、うちのマルチーズ。
亡くなる直前2~3日の弱りきった姿が未だに脳裏に焼き付いて離れません。
愛犬が亡くなった後の処置は、非常に辛いものがありました。
加えて、コロナで伏せっている妻の看病をしながらの終末ケアでしたので、なんだか身も心も燃え尽きてしまいそうな1週間でした。
以下、執り行った手順をブログに残します。
1. 遺体の安置
①遺体の収納:ふと目をそらした間に天国に旅立ってしまった愛犬。悲しむ気持ちを押し留めて息子にも手伝ってもらい、亡骸の処置に入りました。
まずは、死後硬直(2時間後くらい)が始まる前に、前脚と後脚をたたみ瞼を閉じ、遺体を毛布に載せ、段ボール箱に収納。
②遺体の冷却:
冷凍庫のありったけの氷、保冷剤をかき集めてタッパー容器へ。
それらをタオルに包んでひとまず保冷。その後スーパーに行き、ロックアイスを購入。
保冷交換用として冷凍庫に備蓄。
遺体を冷やす箇所は、腐敗しやすい臓器のある腹部と頭部。段ボール箱のコーナー2箇所ほども氷を置き、段ボール箱内全体を冷やすようにしました。
夏場なので、遺体を入れた段ボールをリビングに安置。エアコンは24時間かけっぱなし。
保冷用の氷を朝と晩に交換するのですが、そのたびに悲しみがこみ上げてきます。
結露でタオルは湿ってしまうので、氷の交換の際には新しいものに替えて、使い終わったタオルは外に干しました。
2. 遺体処理方法の選択
火葬:ネット検索したところ、僕の住むさいたま市では市営の火葬場で対応可能らしく、電話で問い合わせました。
3日後の水曜の11時なら火葬可能とのことで予約を入れました。
*さいたま市では、「小動物火葬炉」がある斎場が一箇所あります。此方はひとの火葬同様、個別火葬で遺骨の持ち帰りが前提となる市のサービスです。
調べた結果、そのような施設をもつ自治体は少ないようで、市外の知人などに聞くと、民間の業者さんに委託されているようです。
*参考までに大阪市のサービスを参照してみました。
自治体の処理は以下のようなケースが多いと思われます。
つまり多くの場合、民間の動物霊園等に依頼することになるのではないでしょうか。
費用は小型犬で1700円。電話申し込み後、市から引取りに来る。死体は動物専門の委託業者に引き渡し、委託先で合同焼却処理。
骨灰のお返し、お参り等はできない。高温で処理するため、骨はほとんど残らず、わずかに残った灰は委託業者から埋め立て地に運ばれる。
土葬:都市部では、現実的ではなさそうです
3・そして火葬の日
朝、ようやくコロナも収まりかけ起きれるようになった妻、大学生の息子含め、家族で出棺の儀です。
段ボール箱のお棺に、好きだったおやつのささみやボーロ。何故か人参も好きだったのでこれも入れてあげました。
冬のお散歩の時に着ていた赤いセーター。よくじゃれていたぬいぐるみも供えてあげました。
最後に皆で「安らかにね」「ありがとね」と花束を添えて、テープで軽く封をして、息子が箱を抱えて送り出しです。
コロナのため斎場に同行できない妻が玄関先で合唱する姿。思わずほろっときてしまいました。
彼女が一番可愛がっていたので、どれほど無念か。。気の毒でなりませんでした。
4・火葬場にて
小動物告別室
市の斎場ですので、次々に黒塗りの霊柩車がやってきます。
電話申込時に、「地味な服装でお越しください」と言われていたので、濃紺のチノパンと白いシャツ。息子は黒っぽい上下でしたが、喪服着てくれば良かったかな?とちょっと後悔。。
施設の受付で手続きを済ませ。一旦外に出て斎場の裏手に向かう角に小動物告別室兼火葬炉があります。
そちらに案内されて、段ボール箱を抱えた息子と室内に入ると、祭壇とお焼香の炉が備えられていました。
愛犬の遺影を持ってくるべきだったと後悔。。
係の女性の方が立会い、息子と二人でお焼香を済ませ、愛犬との最期のお別れです。
14年間の愛犬との思い出を大切にしながら、感謝の気持ちを持って見送りました。
「今までなごませてくれてありがとう!」
待合ロビーで待つ
約1時間ほど待機。ロビーの売店の係の方から名前を呼ばれ、「ただいま火葬が終了しました。骨壷のサイズはお骨を砕けば3号に入りますが、砕かず入れるには3.5号になります。」とのことで3.5号の骨壷とセットのピンク色の巾着を購入し、先ほどの小動物告別室へ。
骨上げ
前脚・後脚 背骨 喉仏 頭部などにより分けられていました。
粛々と愛犬の骨を骨壺に。。
「ちっちゃいワンちゃんだったのですね」と係の人。
「そうなんですよ。(購入したペットショップの話によると)お父さんお母さんも小さかったみたいで」と二言三言お話をして、
「どうもありがとうございました」とお礼を述べて斎場を後にしました。
なんともしんみりした気持ちになりました。
動物病院へのご挨拶
週末、コロナから全快した妻と一緒にお菓子を持って、お世話になった動物病院ご挨拶に行って来ました。
一生懸命診ていただいた先生と看護師さんにお礼を述べて、妻がホロホロと涙を流していました。
待合室でチョロチョロと動き回ったり、他の動物をかまったりする愛犬の姿がグラッシュバックされたようです。
僕が、コロナ感染した妻の代わりに病院に連れて行ったのはたったの2回でした。
2回目は殆ど動けない状態でしたが、1回目の時は、弱々しいながらもチョロチョロと待合のフロアを歩き回っていました。
最後の力を振り絞って思い出に浸っていたのかもしれません。
ペットロスとの闘い
愛犬が亡くなってから一週間。心にぽっかりと穴が開いたような状態が続いています。
朝起きても、散歩の時間になっても、。愛犬との思い出が詰まった家の中は、静かで寂しい空間になってしまいました。
それでも14年間の思い出は、僕の心の中で永遠に生き続けます。
ペットロスは思っていた以上に辛い経験ですが、愛犬との思い出を大切にしながら、ゆっくりと前を向いていきたいと思います。